満席御礼!しずく学習塾の進級ワークショップ報告 ― 地域に広がる信頼の輪と、これからの挑戦

こんにちは、株式会社四方継です。

神戸市西区で「つむぎ建築舎」として建築事業を、「つない堂」として地域コミュニティ活動を展開している私たちですが、今回は嬉しいニュースをお届けします。私たちが運営支援を行っているしずく学習塾が、進級シーズンを迎え、なんと募集人数いっぱいになりました。

三年生が卒業して少し寂しくなるかと思いきや、すぐに新二年生、三年生からの申し込みが殺到。あっという間に満席となったのです。この喜びとともに、「もっと多くの子どもたちを受け入れたい」という新たな願いも生まれています。

本記事では、学習塾の盛況ぶりを通じて、私たちが地域社会でどのような活動をしているのか、そしてこれからどんな未来を描いているのかをお伝えします。

私たちが目指す「信頼の輪」とは

株式会社四方継は、「人、街、暮らし、文化を継ぐ」という理念のもと、四方良しを実現することを目指しています。四方良しとは、売り手良し、買い手良し、世間良し、そして未来良しという考え方です。

つない堂のビジョンは、「信頼の輪を広げ、検索不要の安心安全な地域社会を作る」こと。インターネットで検索すれば何でも情報が出てくる時代ですが、本当に信頼できる情報かどうかは別問題です。私たちは、実際に顔を合わせ、人と人とのご縁を紡ぐリアルなネットワークこそが、安心安全な地域社会の基盤になると考えています。

このビジョンを実現するために、私たちはさまざまな分野で卓越した知見を持つ人や事業所、サービスを発掘し、信頼を軸に繋いでいく活動を続けています。しずく学習塾の支援も、その活動の一環です。

私たちの活動は、かつて開講していた「すみれ暮らしの学校」から移行したもので、住まいだけでなく「暮らし」全体を豊かにすることを大切にしてきました。食や学び、日々の生活に関わるあらゆることに目を向け、地域の皆さまとともに成長してきた経験が、今の活動の土台になっています。

卒業と進級が示す地域からの信頼

しずく学習塾は、地域の子どもたちの学習機会を支える場として、多くの保護者の方々から信頼をいただいています。その証拠が、今回の満席という結果です。

三年生が卒業したのは、私たちにとって寂しい出来事でした。一緒に勉強してきた子どもたちが巣立っていくのは、成長を感じる嬉しい瞬間でもありますが、やはり少し教室が静かになります。

しかし、その寂しさはほんの一瞬でした。すぐに新二年生、三年生からの入塾希望が次々と寄せられ、あっという間に募集人数いっぱいになったのです。卒業生が出た直後にすぐさま満席になるということは、塾の教育内容や運営、そして私たちが提供する学習環境に対する信頼が、口コミを通じて広がっている証だと感じています。

しずく学習塾の授業は主に水曜日に行われています。毎週の授業日には、子どもたちの元気な声と学ぶ意欲が教室に満ち溢れています。ボランティアの皆さんも熱心に子どもたちをサポートしてくださり、温かい学びの場が実現しています。

この満席という状況は、私たちにとって大きな喜びです。同時に、「もっと多くの子どもたちに学習機会を提供したい」という思いも強くなっています。地域には、学習塾に通いたくても定員の関係で参加できない子どもたちがいるかもしれません。この現実を前に、私たちは「場所を広げて受け入れ人数を増やしたい」という願いを抱いています。

卒業パーティーで育む人との繋がり

私たちが支援する教育の場は、単に学力を向上させるだけの場所ではありません。子どもたちに「人生を変える体験」を提供することも、大切な役割だと考えています。

これは、代表の高橋剛志が掲げる教育哲学「人生を変える体験が人生を変える」という信念にも通じています。勉強だけでなく、人との繋がりや温かい思い出が、子どもたちの人生に大きな影響を与えると私たちは信じています。

2025年3月29日には、テラスでしずく学習塾の卒業パーティーを開催しました。当日は予想通り少し寒い日でしたが、運営スタッフ、ボランティアの皆さん、卒業生、在校生の総勢18名が集まり、とても盛り上がりました。

卒業パーティーは、子どもたちにとって学業の成果を祝う場であると同時に、運営スタッフやボランティア、異なる学年の仲間たちが交流する貴重な機会です。こうした体験を通じて、子どもたちは「地域の中で育てられている」という実感を持つことができます。

人と人との繋がり、ご縁を紡ぐ活動が、私たちの信頼性を深めています。学習塾という場は、勉強を教えるだけの空間ではなく、地域コミュニティの一部として機能しているのです。卒業パーティーで子どもたちが見せる笑顔や、保護者の皆さんからいただく感謝の言葉が、私たちの活動の原動力になっています。

運営を支える専門的なインフラ整備

地域社会への支援を継続的かつ持続可能なものにするためには、ボランティア精神だけでは不十分です。私たちは、学習塾の運営インフラをしっかりと整備することに力を注いでいます。

年度末から新年度にかけて、つない堂のスタッフは非常に多忙になります。業務内容は多岐にわたり、年度末の助成金報告や2025年度の助成金申請といった専門的な事務手続きが含まれます。助成金とは、公的機関や民間団体から支援活動に対して提供される資金のことで、この手続きをきちんと行うことで、学習塾の運営を安定させることができます。

また、教室のお引越しに伴い、しずくのホームページやチラシの更新、写真や地図の刷新といった作業も行いました。デジタルとリアルの情報インフラを整えることで、地域の皆さんが塾の情報を正確に、安心して入手できるように努めています。

特に力を入れたのが、新たに「ご支援のお願い」というページを作成したことです。このページでは、銀行振込やカード決済でご支援いただける体制を整えました。地域社会からの支援の窓口を広げることで、塾の活動資金を安定させ、持続可能な運営を目指しています。

こうした地道な作業は、表には出にくい部分ですが、教育支援を長く続けるための土台です。私たちの専門性が発揮される場面であり、地域の皆さんに安心して学習塾を利用していただくための大切な取り組みです。

建築技術を活かした「ちびっこ木工教室」

私たちが持つ専門性は、本業である建築技術にも裏打ちされています。そしてこの技術を、子どもたちへの教育的な体験にも活かしています。

2025年8月2日には、「ちびっこ応援!木工教室」を開催しました。当日は晴天に恵まれましたが、作業場はかなり暑くなりました。そこで冷風機を投入し、子どもたちが快適に作業できる環境を整えました。

午前の部だけで3家族が参加し、「インテリア棚」を2つ、「キーフック」を1つ作成しました。子どもたちは自分の手でノコギリを使い、釘を打ち、ものづくりの楽しさを体験します。最初は「できるかな」と不安そうな表情を見せていた子どもたちも、完成品を手にする頃には達成感で満ち溢れた笑顔を見せてくれます。

この「ちびっこ大工奮闘中!」の活動は、代表の高橋剛志が掲げる「モノづくりの担い手を子供の憧れの職業にすることを目指す」という挑戦に直接繋がっています。建築やものづくりの文化を次世代に継ぐという使命を実践する取り組みです。

子どもたちにとって、実際に手を動かし、形あるものを作り上げる経験は、何物にも代えがたい貴重な体験です。デジタル化が進む現代だからこそ、リアルなものづくりの価値を伝えていきたいと考えています。

地域ハブとしての公的連携

私たちの活動は、行政とも深く連携しています。地域社会のハブとして、公的なイベントにも積極的に参加しています。

西区役所主催のイベント「エニシミーツ」への参加もその一つです。このイベント名は、E-NISHI(いい西)と縁(エニシ)を掛け合わせたもので、西区の魅力を発信し、人と人を繋ぐことを目的としています。私たちの活動理念とも重なる部分が多く、積極的に協力しています。

また、西区役所の方からお声掛けをいただき、「伊川リバーフェスタ」と「西区もくいく」にもデビューしました。行政と連携し、地域の主要なイベントに参加できることは、私たちが地域社会のインフラの一部として認められている証だと感じています。

さらに、スタッフは西神中央で行われた「こどもまんなか講演会」にも参加しました。地域の教育や子育てに関する最新の情報や動向を常に探り、支援の質を高める努力を続けています。こうした学びの機会を通じて、私たちも成長し、より良いサービスを提供できるよう努めています。

地域の皆さん、行政、そして私たちが一体となって、子どもたちの未来を支える。そんな信頼の輪が、確実に広がっていることを実感しています。

職人育成哲学との繋がり

しずく学習塾への支援は、四方継の根幹をなす職人育成哲学と深く連動しています。

代表の高橋剛志は、2013年に職人起業塾を開講し、2016年には一般社団法人職人起業塾として全国展開を果たしました。この取り組みは、職人にイントラプレナーシップ(社内起業家精神)を醸成し、技術者であっても経営視点や社会性を身につけさせる教育です。

イントラプレナーシップとは、企業内で起業家のように主体的に行動し、新しい価値を生み出していく姿勢のことです。職人という技術のプロフェッショナルが、同時に経営やマーケティング、社会貢献についても考えられるようになることで、より強い組織が生まれます。

しずく学習塾の支援は、この教育哲学、すなわち「人、街、暮らし、文化を継ぐ」という視点を実践する場です。教育支援を通じて地域社会へ貢献することは、職人たち(作り手)に「四方良し」の理念を体現させる機会にもなっています。

自分たちの仕事が地域社会の未来に繋がっているという意識、プロフェッショナルとしての誇りを育むこと。それが、私たちの活動の根底にある考え方です。建築という仕事を通じて建物を作るだけでなく、地域社会そのものを作り上げていく。そんな思いで、日々活動しています。

持続可能なビジネスモデルへの挑戦

私たちは、継続的な研修である「継塾」において、CSVモデル(社会課題解決型ビジネス)に焦点を合わせています。

CSVとは、Creating Shared Valueの略で、企業が社会課題を解決しながら経済的価値も創出するビジネスモデルのことです。単なる社会貢献ではなく、社会にとって良いことをしながら、企業としても持続可能な利益を生み出していく考え方です。

しずく学習塾の運営支援も、まさにCSVモデルの実践です。地域社会が抱える教育機会の課題を解決し、子どもたちが将来、質の高い「作り手」や「継承者」として成長できる環境を整える。それが巡り巡って、地域全体の活性化に繋がり、私たちのビジネスにも良い影響をもたらします。

学習塾の満席という事実は、この持続可能な地域投資が、確実に地域の皆さんからの信頼という形で報われていることを示しています。私たちは、一時的なブームではなく、長く続く価値ある活動を目指しています。

これからの挑戦 ― 場所拡大への願い

しずく学習塾が満席になったことは、私たちにとって大きな喜びです。しかし同時に、新たな課題も見えてきました。

現在、募集人数いっぱいになったことで、学習塾に通いたくても参加できない子どもたちがいる可能性があります。教育を必要とするすべての子どもたちに機会を提供できないという現実に、私たちは切実な思いを抱いています。

スタッフからは「場所を広げて受け入れ人数を増やしたいのはやまやま」という声が上がっています。これは、単にビジネスを拡大したいという意味ではありません。地域社会における学習機会の格差を解消し、「いい街を継ぐ」ために、より多くの子どもたちに「人生を変える体験」を提供したいという使命感からくる願いです。

場所の拡大には、資金面や人材面でのハードルがあります。しかし、地域の皆さんからいただいている信頼に応えるためにも、私たちは前向きに挑戦していきたいと考えています。ご支援のお願いページを通じて、地域の皆さんとともに、この課題を解決していければと願っています。

まとめ ― 地域に広がる信頼の輪

しずく学習塾の進級ワークショップにおける「満席御礼」の報告は、単なる喜びのニュースに留まりません。それは、私たちが掲げる「信頼の輪を広げ、検索不要の安心安全な地域社会を作る」というビジョンが、地域社会の切実なニーズに合致し、確固たる信頼を獲得していることの証です。

三年生が卒業したにもかかわらず、すぐに新二年生、三年生から募集人数いっぱいの申し込みがあったという事実。これは、私たちの教育支援が、地域の子どもたちとその保護者の皆さんにとって不可欠な存在となっていることを証明しています。

私たちの願いは、この信頼の輪をさらに広げ、より多くの子どもたちに学習機会を提供することです。場所を拡大し、受け入れ人数を増やすことは、簡単なことではありません。しかし、地域の皆さんからいただいている温かい支援と信頼を力に、私たちは挑戦を続けていきます。

つない堂は、今後も学習塾支援を含む多角的な活動を通じて、この信頼の輪を広げ続けます。すべての子どもたちに「人生を変える体験」を提供し、「人、街、暮らし、文化を継ぐ」という使命を果たしていくために。

地域の皆さん、これからも私たちの活動を見守り、支えていただければ幸いです。ともに、素晴らしい地域社会を作り上げていきましょう。

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