こんにちは。株式会社四方継です。
私たちは2020年に社名を「株式会社四方継(しほうつぎ)」と改め、「人、街、暮らし、文化を継ぎ 四方良しを実現する」という理念を掲げました。そして2022年、この理念に基づく事業活動が一般社団法人日本未来企業研究所から「未来創造企業」として認定されました。
今回は、この認定が持つ意味と、私たちが具体的にどのように未来を創造する事業を展開しているのかをお伝えします。
未来創造企業としての認定が示すもの
第三者機関からの客観的評価
2022年に一般社団法人日本未来企業研究所から「未来創造企業」として認定を受けたことは、私たちにとって大きな意味を持ちます。
この認定は、私たちの事業が単なる短期的な利益追求ではなく、長期的な視点で社会課題の解決と価値創造に取り組んでいることを、第三者機関が客観的に評価してくれた証です。
具体的には、以下の要素が総合的に判断されました。
まず、「人、街、暮らし、文化を継ぎ 四方良しを実現する」という、建築と地域活性化を統合した明確な理念を掲げていること。この理念は、作り手、住み手、協力会社、地域社会のすべてにメリットをもたらす持続可能なビジネスモデルとして機能しています。
次に、建築業界の構造的な課題である「職人不足」に対し、独自の教育機関や研修プログラムを通じて、未来の担い手を育成していること。これは後ほど詳しくご説明します。
そして、建築事業を通じて得た知見やネットワークを地域社会に還元し、「いい街を継ぐ」ための活動を積極的に行っていることです。
この認定によって、建築技術者集団としての私たちの信頼性が、外部評価という形で裏付けられたと考えています。お客様や地域社会に対して、私たちの取り組みが社会的に意義あるものであることを証明できたのです。
「継ぐ」ことにこだわる二つのビジョン
私たちの企業活動は、二つのビジョンによって導かれています。
一つ目は、「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり」です。建築は何十年、時には何百年と残るものです。だからこそ、目に見えない部分まで手を抜かず、丁寧に仕上げることにこだわっています。
二つ目は、「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」です。建物を建てるだけでなく、人と人、人と地域を繋ぐことで、持続可能な地域社会を作ることを目指しています。
未来創造企業として認定されたことは、これらのビジョンが抽象的な目標ではなく、実際に「四方良し」のすべてにメリットをもたらす持続可能なビジネスモデルとして機能していることの証明なのです。
建築技術で未来の「暮らし」と「文化」を創造する
環境と経済の両立を目指すGX志向型住宅
未来社会の課題として避けられないのが、エネルギーと環境の問題です。私たちは、グリーントランスフォーメーション、つまりGXに沿った「GX志向型住宅」を積極的に推進しています。
GX志向型住宅とは、高い断熱性能と高効率設備の導入により、一次エネルギー消費量を削減し、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指す住宅のことです。簡単に言えば、環境にも家計にも優しい家づくりということです。
私たちは、2012年に高性能ゼロエネルギー住宅である「SUMIKA-ZERO(スミカゼロ)」を開発し、国土交通省のゼロエネルギー推進化住宅に認定された実績を持っています。この10年以上の経験と技術力が、GX志向型住宅のような未来基準の建築を実現する専門性の根拠となっています。
現場においても、例えばスキップの家における断熱気密工事では、すき間から空気が漏れないようにしっかり丁寧に施工することを徹底しています。こうした目に見えない部分での品質の保証こそが、長く安心して住める家づくりの基本だと考えています。
また、太陽光発電などの再生可能エネルギーの導入も視野に入れており、エネルギー自給率の高い住まいづくりを推進しています。これにより、将来的な光熱費の削減だけでなく、災害時の非常用電源としても機能する住宅を提供できるのです。
伝統技術と最新技術の融合
未来創造企業として、私たちは過去の知恵を大切にしつつ、世界の最新技術を取り入れる姿勢を持っています。
伝統技術の「丁寧さ」については、左官の下地として、柱の両側に細い木を細かいピッチで留める「木摺り(きずり)」といった、手間をかける伝統的な施工も行っています。この「隠れてしまう部分」へのこだわりが、建物の耐久性と品質に対する信頼を高めるのです。
自然素材の活用にも力を入れています。愛知県で工事中の歯科クリニックでは、内部に天然乾燥の愛知県産杉材を使用し、自分が木の中に入ったような感覚になる空間を実現しています。自然素材は、室内の湿度調整や空気の浄化作用があり、環境と健康に配慮したマテリアル選びを重視しています。
一方で、最新構法への挑戦も怠りません。現在進行中のプロジェクトでは、まだ一般的には広く知れ渡っていない「KANSO」という構法を日本国内で3棟目として採用し、スイスの建築家とも連携するなど、常に新しい技術探求に挑戦しています。
私たちは、女性建築設計士と大工による細やかなコミュニケーションを通じて、こうした技術的な専門性を最大限に引き出し、世代を超えて受け継がれる価値ある建築を実現しているのです。
「人」と「組織」の未来を担保する育成システム
職人起業塾:社内起業家精神の醸成
未来創造企業たる最大の要素は、持続可能な組織と、それを支える人材を自ら育てるシステムを構築している点にあります。私たちは、建築業界の構造的な課題を解決し、ものづくりの担い手を子供の憧れの職業にすることを目指しています。
2013年から開講し、全国展開している「職人起業塾」は、社員大工のキャリアアップと地域の職人の活性化を目的とした研修事業です。
ここで重要なのは、この塾が職人の独立開業を進めるものではなく、イントラプレナーシップ、つまり社内起業家精神の醸成を目的とした研修であることです。
イントラプレナーシップとは、組織内で主体的に行動し、新しい価値創造や業務改善を行うことができるリーダーシップのことです。外に出て独立するのではなく、組織の中で起業家のように考え、行動できる人材を育てるのです。
この精神は、設計士からの提案や、計画から施工プロセスまでの「見える化」と相まって、現場の品質を底上げし、住まい手に継続的な安心感を提供します。
職人一人ひとりが「自分ごと」として仕事に取り組むことで、細部まで気を配った丁寧な施工が実現できます。これが、私たちの建築が高い品質を保ち続けられる理由の一つです。
マイスター高等学院:才能を開花させる教育
さらに、建築業界の「職人不足」の加速に歯止めをかけ、将来の担い手を育成するため、2023年4月に「マイスター高等学院」を設立・開校しました。
これは、高校卒業の資格を取りながら、大工など建設業における「職人」としての技術を身につけることのできる通信制高校です。
従来の学校教育では隠れてしまっている才能を見つけ、開花させることを目指すこの取り組みは、未来の建設業界が求める高度な技術と倫理観を持った人材を安定的に供給するための、極めて革新的なシステムです。
学科の勉強だけでなく、実際に現場で技術を学ぶことで、若い世代が早い段階から建築の楽しさや奥深さを知ることができます。また、学びながら収入を得ることもできるため、経済的な理由で進学を諦めていた若者にも道が開かれます。
このように、私たちは「人材育成」を事業の根幹と位置づけ、未来の建築業界を支える人づくりに本気で取り組んでいます。これこそが、未来創造企業として認定された大きな理由の一つだと自負しています。
地域社会との共創:「街」を継ぐ活動
信頼を繋ぐメディア「つない堂」
「四方継」の理念の核である「地域社会」の持続可能性への貢献こそが、未来創造企業としての信頼性を高めています。私たちが目指すのは、インターネット検索を必要としない安心安全な循環地域型社会のハブとなることです。
私たちは、「人を繋ぎ、ご縁を紡ぎ、いい街を継ぐ」というビジョンに基づき、「つない堂」という活動を展開しています。
つない堂は、あらゆる分野で卓越した知見を持つ「人」「事業所」「サービス」を発掘し、リアルなネットワークを構築することで、地域社会に安心感をもたらす取り組みです。
具体的には、地域主催のイベントに積極的に参加しています。2025年9月には「伊川リバーフェスタ」と「西区もくいく」に参加し、2025年1月には西区役所主催の「エニシミーツ」(E-NISHIと縁をかけています)にも参加しました。
こうしたイベントを通じて、地域の方々と直接顔を合わせ、信頼関係を築いていくことを大切にしています。建築会社というと「家を建てる時だけの関係」と思われがちですが、私たちは日常的に地域と関わり続けることで、いつでも相談できる存在でありたいと考えています。
教育支援と文化継承への取り組み
地域の子どもたちの学びを支える「しずく学習塾」の運営支援も積極的に行っています。卒業パーティーの開催、新年度対応、進級ワークショップの実施、教室お引越しに伴うホームページやチラシの更新とご支援のお願いなど、多岐にわたる支援を続けています。
子どもたちは地域の未来そのものです。彼らの教育を支えることは、私たちの理念である「人、街、暮らし、文化を継ぐ」ことに直結します。学びの場を支えることで、将来の地域を担う人材が育ち、その中から建築やものづくりに興味を持つ子どもたちが出てくることを期待しています。
「つないどう?」の特集では、「能登半島輪島市黒島地区【重要伝統的建築物】修復レポート」といった文化的な継承活動も取り上げています。伝統的建築物の修復は、単に古い建物を直すだけでなく、その地域の歴史や文化、職人の技術を未来へ継承する重要な活動です。
また、偶数月には「継塾」を開催し、ゴミの収集運搬業を営む企業のビジネスモデル刷新に焦点を当てたCSVモデル(社会課題解決型ビジネス)の探求を行うなど、建築の枠を超えた社会貢献にコミットしています。
CSVとは「Creating Shared Value」の略で、企業が経済価値を創造しながら、同時に社会的ニーズに対応することで社会的価値も創造するアプローチのことです。利益を追求しながら社会課題も解決する、まさに「四方良し」の考え方と一致します。
これらの活動を通じて、私たちは単に建物を建てるだけでなく、住まい手が長期にわたり安心して暮らせる地域環境そのものをデザインしているのです。
未来創造企業としての私たちの役割
認定は理念実現の証
2022年に一般社団法人日本未来企業研究所から「未来創造企業」として認定されたことは、株式会社四方継が創業以来培ってきた技術力と、2020年の社名変更で確立した「人、街、暮らし、文化を継ぎ 四方良しを実現する」という理念が、社会の未来にとって不可欠な事業であることを証明しています。
私たちは、この評価を、現状に満足することなく、未来への責任を果たすためのコミットメントとして捉えています。
GX志向の高性能な建築技術、職人起業塾やマイスター高等学院を通じた人材育成、そして「つない堂」による地域社会の信頼の構築。これらすべてが統合され、世代を超えて受け継がれる価値を生み出し続けています。
持続可能な未来へのコミットメント
未来創造企業としての私たちの役割を例えるならば、それは古代から未来へ水を送り続ける地下水脈の整備士のようなものです。
地表に見える美しい建物(現在の建築)は重要ですが、本当に持続的な価値を持つのは、その下に隠された水脈(人材育成、地域ネットワーク、環境技術)が途絶えないように管理することです。
2022年の認定は、この水脈の健全性と将来性が、第三者によって確認されたことを意味します。これにより、どんな干ばつの時代(職人不足や環境危機)が来ても、私たちの事業と、私たちが創る地域社会は、潤いと活力を保ち続けることができるのです。
私たちは、100年後も200年後も、人々が安心して暮らせる住まいと街を創り続けるために、今日も明日も挑戦を続けます。それが、未来創造企業としての私たちの使命であり、誇りです。
お客様一人ひとり、地域の皆様一人ひとりとの出会いを大切にし、共に未来を創っていく。そんな企業でありたいと、私たちは考えています。
以上が、株式会社四方継が「未来創造企業」として認定された意味と、私たちの取り組みについてのご紹介でした。
ご質問やご相談がございましたら、いつでもお気軽にお問い合わせください。皆様との新しいご縁を、心よりお待ちしております。
