建築前に必ず確認!地域社会での防災に欠かせないハザードマップの見方とFAQ

家族を守る建築と地域社会の備え:防災計画に役立つハザードマップに関するFAQ

新築やリノベーションの計画時には、間取りやデザインと同じくらい「地域社会のハザードマップ確認」が重要です。 災害リスクを把握したうえで建築計画を立てることで、家族の命と資産を守り、地域全体の防災力向上にも貢献できます。


【この記事のポイント】

今日の要点3つ

  • ハザードマップは「建てていい場所か」を判断するための必須ツールです。
  • 建築前に浸水・土砂災害・地震など複数リスクを重ねて確認することが、家族と地域社会を守る近道です。
  • 計画・施工・入居後の防災訓練まで一体で考えると、住まいが地域防災の拠点として機能します。

この記事の結論

  • 建築計画では、必ず自治体のハザードマップと「重ねるハザードマップ」を確認して災害リスクを見える化すべきです。
  • 洪水・土砂災害・地震・津波など災害種別ごとに建設地のリスクを整理し、構造・配置・設備に反映させることが重要です。
  • ハザードマップに基づき、避難経路や地域の避難所を含めた防災計画を家族と共有しておくと、被害を大幅に減らせます。
  • 地域社会の防災訓練や情報共有に建物を開いていくことで、「街を継ぐ建築」が実現します。

地域社会と建築にとってハザードマップはなぜ重要か

結論として、ハザードマップは「どこに・どのように建てるか」を決めるための前提条件であり、建築の安全性能を最大限に活かすための地図です。 その理由は、ハザードマップが地形・過去の災害履歴・想定される浸水深や揺れの強さなど、平面図からは見えないリスクを教えてくれるからです。 例えば同じ地域内でも、河川に近い低地と、わずかに高くなった台地とでは、洪水時の浸水深や土砂災害リスクが大きく異なります。

実務的には、私たちのように「建築×地域活性化」を掲げる会社にとって、ハザードマップは単に災害を避けるための資料ではなく、長く受け継がれるまちづくりの羅針盤です。 建物単体の性能だけでなく、地域社会全体の避難動線や防災拠点との関係まで視野に入れて計画することで、住まいが地域の安心を支えるインフラになっていきます。


地域社会と建築のハザードマップ活用①:建築前に何をどう見る?

ハザードマップはどこで確認すべきか?

最も分かりやすい入口は、自治体が配布・公開している洪水・土砂災害などのハザードマップと、国土交通省の「ハザードマップポータルサイト」です。 ポータルでは「重ねるハザードマップ」「わがまちハザードマップ」というツールが提供されており、住所や地図から対象地を選び、洪水・土砂災害・地震など複数のリスクを重ねて表示できます。 この点から分かるのは、一つの紙地図だけを見るのではなく、複数の情報源を組み合わせることで、より立体的に災害リスクを把握できるということです。

建築計画で必ずチェックしたい災害種別は?

建築計画では、少なくとも以下の災害種別を確認することをおすすめしています。

  • 洪水・内水(想定浸水深・浸水継続時間)
  • 土砂災害(警戒区域・特別警戒区域の有無)
  • 地震(想定震度・液状化の可能性)
  • 津波・高潮(沿岸部・河口部の場合)

例えば、想定浸水深が3mを超えるエリアでは、建物1階の床レベルや電気設備の位置を引き上げる、浸水を前提とした避難計画を立てるなど、設計上の工夫が必須になります。

具体的な確認ステップ(6ステップ)

建築前におすすめしている基本の確認ステップは次の6つです。

  1. 「重ねるハザードマップ」で建設予定地の住所を検索する
  2. 洪水・土砂・地震など主要な災害種別を順に切り替え、色分けと凡例を確認する
  3. 想定浸水深・土砂災害区域・想定震度などをメモする
  4. 「わがまちハザードマップ」から自治体版マップを開き、避難所や避難経路も合わせて確認する
  5. 建物の用途(住宅・店舗・事務所など)ごとに、どの階をどの用途にするかの大枠を検討する
  6. 設計者・施工会社と共有し、構造・配置・設備計画に反映する

こうした条件を踏まえると、ハザードマップは比較的短時間・低コストで確認できる一方、将来の災害リスクを大きく減らす投資価値の高い情報源だと言えます。


地域社会と建築のハザードマップ活用②:設計・施工で何が変わる?

ハザードマップで建物配置はどう変わる?

最も大事なのは「どのリスクをどこまで受け入れるか」を家族と一緒に整理し、それを具体的な配置計画に落とし込むことです。 例えば、洪水ハザードマップで浸水深1〜2mが想定されるエリアでは、寝室や子ども部屋を2階以上に計画し、1階は水に濡れても復旧しやすい用途(駐車場・倉庫など)を中心にするケースが増えています。 土砂災害警戒区域にかかる場合は、崖側を避けた建物配置や、裏山との間にゆとりを持たせた外構計画など、敷地内での「安全な場所」の選び方が変わります。

現実的な判断としては、「絶対に被災しない場所」を探すよりも、被災しても命を守り、復旧しやすい構造と配置を選ぶことが重要です。 私たちも建築提案の際には、ハザードマップをもとに玄関や階段の位置、非常時に上階へ上がりやすい動線などを一緒に検討するようにしています。

構造・仕様の考え方(地域社会に配慮した選択)

一言で言うと、ハザードマップ情報を反映した構造・仕様は「自分の家だけでなく、地域の復旧スピードにも影響する」ということです。 具体的には、以下のような工夫が考えられます。

  • 地震リスクが高い地域:耐震等級の引き上げ、家具の固定を前提とした下地補強
  • 浸水リスクがある地域:1階のコンセント高さを上げ、防災電源や分電盤位置を上階に計画
  • 停電リスクに備える地域:太陽光発電と蓄電池、非常用コンセントの設置

こうした仕様は、家族の安全だけでなく近隣への一時避難の受け入れや、停電時のスマートフォン充電など、地域社会の「小さな防災拠点」としても機能します。

地域社会と連携した防災動線づくり

地域社会に開かれた建築とするためには、周辺の避難所・指定緊急避難場所との関係を踏まえた動線計画が欠かせません。 例えば、学校や公園が避難所に指定されている場合、その方向へ最短かつ安全に向かえるルートを、普段の生活動線の延長としてイメージしながら計画します。 地域全体のハザードマップを見ながら、自治会・町内会の防災訓練のルートや集合場所に建物をどう組み込めるかを検討すると、住まいが「街を守る仕組み」の一部になっていきます。


よくある質問(一問一答)

Q1. 建築前にハザードマップを確認するメリットは何ですか? A1. 建設地の災害リスクを事前に把握し、配置・構造・避難計画に反映できるため、家族と地域社会の被害を減らせる点が最大のメリットです。

Q2. どのハザードマップを最初に見ればよいですか? A2. まず自治体のハザードマップと国土交通省「重ねるハザードマップ」を見て、洪水・土砂・地震などのリスクをまとめて確認すると効率的です。

Q3. ハザードマップで浸水想定が高い場合でも建築できますか? A3. 多くの場合は法的に建築可能ですが、床レベルの嵩上げや1階用途の工夫など、浸水を前提にした設計と明確な避難計画が必要になります。

Q4. 土砂災害警戒区域に指定されている土地はどう扱うべきですか? A4. 特別警戒区域では建築に一定の制限がかかり、構造の強化や配置の工夫が求められるため、設計者と法的条件を確認したうえで慎重に判断します。

Q5. 地震ハザードマップは耐震等級の決め方に関係しますか? A5. 想定震度や液状化リスクを参考に、標準より高い耐震等級や地盤改良を検討する根拠になるため、設計初期から確認する価値があります。

Q6. 地域社会全体の防災に建築会社はどう関われますか? A6. ハザードマップを共有しながら、避難動線を意識した設計提案や、防災拠点としての活用方法を地域・自治会と一緒に考えることで貢献できます。

Q7. 入居後、住まい手はハザードマップをどう活用すべきですか? A7. 自宅と避難所の位置・経路を家族で確認し、実際に歩いてみること、年に1回は地域のハザード情報の更新をチェックすることが有効です。

Q8. ハザードマップはどのくらいの頻度で見直せばよいですか? A8. 大規模災害後や自治体の更新アナウンス時に加えて、リフォーム・増築・用途変更のタイミングで必ず見直すと、現実に即した防災計画を保てます。

Q9. ハザードマップと防災マップの違いは何ですか? A9. ハザードマップは災害リスクを示す地図、防災マップは避難所や避難経路など具体的な行動情報を示す地図で、両方を組み合わせて使うことが重要です。

Q10. 事業用建物でもハザードマップは必要ですか? A10. 事業継続計画(BCP)の前提となるため、全事業拠点の災害リスクをハザードマップで確認し、避難計画や設備投資の優先順位に反映すべきです。


まとめ

  • 建築計画では、自治体のハザードマップと国のハザードマップポータルサイトを活用し、建設地の災害リスクを事前に把握することが不可欠です。
  • 洪水・土砂災害・地震などのリスクを踏まえ、建物の配置・構造・設備・用途を工夫することで、家族と地域社会の被害を大きく抑えられます。
  • 入居後もハザードマップと防災マップを活用し、地域の避難所や訓練に積極的に参加することで、住まいが「街を継ぐ防災拠点」として機能します。

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株式会社四方継(しほうつぎ)
おもな事業:建築 × 地域活性化
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