建築の断熱性能を高める方法!断熱材の種類と断熱性能の違い

【建築の断熱性能】快適な建築を実現する断熱材の種類と性能の違いを徹底解説

【この記事のポイント】

  • 建築で使われる主な断熱材の種類(グラスウール・ロックウール・発泡プラスチック系・自然素材系など)と、熱伝導率(λ値)や熱抵抗値(R値)の違いを整理します。
  • 「断熱性能=材料×厚み×施工」の関係と、住宅全体の断熱性能を示すUA値・HEAT20基準をわかりやすく解説します。
  • 新築・リフォームそれぞれで、どの断熱材をどの厚みで入れると現実的か、コストと施工性も踏まえた選び方の考え方を紹介します。

今日のおさらい:要点3つ

  • 断熱材の性能は「熱伝導率(λ値)が小さいほど熱を通しにくい」が基本で、実際の断熱力は厚みを掛けた熱抵抗値(R値)で比較するのがポイントです。
  • 住宅全体の断熱性能はUA値で評価され、HEAT20のG1・G2・G3などの基準を満たすと、国の省エネ基準よりさらに高い快適性と省エネ性が期待できます。
  • 「どの断熱材が一番良いか」ではなく、「地域と予算に合う断熱性能(UA値・等級)をまず決め、それを満たせる材料・厚み・工法を選ぶ」のが失敗しにくい断熱設計の順番です。

この記事の結論

結論として、建築の断熱性能を高めるには、①熱伝導率(λ値)の小さい断熱材を選ぶ、②十分な厚みと適切な施工で熱抵抗値(R値)を確保する、③住宅全体のUA値・HEAT20基準を満たす断熱設計にする、の3ステップで考えることが重要です。

一言で言うと、「断熱材だけ」ではなく、「材料×厚み×家全体のバランス」で断熱性能を判断することがポイントです。

最も大事なのは、断熱材の種類ごとのメリット・デメリット(燃えにくさ・防音・コスト・環境性など)を理解し、自分の建物用途と地域(寒冷地か温暖地か)に合う断熱仕様を選ぶことです。

初心者がまず押さえるべき点は、「グラスウールやロックウールなどの繊維系」「ポリスチレンフォームやウレタンフォームなどの発泡プラスチック系」「セルロース・羊毛などの自然素材系」の3系統と、それぞれの代表的な熱伝導率の目安です。

新築・断熱リフォームともに、最終的には「求める断熱性能(UA値・HEAT20基準)→それを満たす断熱材と厚み→施工実績のある業者」という順番で検討することで、机上の性能と実際の住み心地のギャップを小さくできます。


断熱性能は何で決まる?断熱材の基本指標を理解しよう

結論から言うと、断熱材の性能は「熱伝導率(λ値)」と「熱抵抗値(R値)」で表され、住宅全体の断熱性能は「UA値」で評価されます。

一言で言うと、「素材の性能(λ)×厚み(R)×家全体の設計(UA)」です。

熱伝導率(λ値)とは?小さいほど断熱性能が高い

熱伝導率(λ値)は、断熱材1mあたりでどれだけ熱が伝わるかを表す数値で、単位はW/(m・K)です。λ値が小さいほど熱を通しにくく、断熱性能が高い材料といえます。

断熱材の種類別の代表的なλ値の例:

  • 一般的なグラスウール:0.038〜0.050W/(m・K)程度
  • 高性能グラスウール:0.020〜0.036W/(m・K)程度
  • ポリスチレンフォーム(EPS・XPS):0.024〜0.043W/(m・K)
  • 硬質ウレタンフォーム:0.023〜0.040W/(m・K)

カタログや仕様書に記載されるλ値を確認することで、「どの程度の断熱性能を持つ材料か」が判断できます。

熱抵抗値(R値)とは?厚みを加味した”実力値”

断熱材の実際の断熱性能を比較するには、厚みを加味した熱抵抗値(R値)で見ることが大切です。

R値は、断熱材の厚み(m)をλ値で割った値で、「厚みを含めた断熱性能」を示します。λ値が同じでも、厚みが倍になればR値もほぼ倍になり、断熱性能も高まります。

断熱材比較では、「グラスウール50mm・ロックウール50mm・セルロースファイバー100mm」など、材種と厚みを指定したR値で比較されることが多いです。

一言で言うと、「カタログのλ値だけ見て安心せず、R値で厚み込みの断熱性能を比較する」ことが重要です。

UA値・HEAT20基準:家全体の断熱性能をどう見るか

住宅全体の断熱性能は、外皮平均熱貫流率(UA値)で評価されます。

UA値とは、外壁・屋根・床・窓など建物外皮全体から室内の熱がどれだけ逃げるかを表す指標で、数値が小さいほど熱が逃げにくく、断熱性能が高い家といえます。

HEAT20は、住宅の快適性と省エネ性を高めるための民間基準で、G1・G2・G3の3グレードがあります。HEAT20の基準を満たすと、国の省エネ基準より高い断熱性能となり、暖房負担が約30%減るとされています。

結論として、「どの断熱材を使うか」の前に、「どのUA値・HEAT20グレードを目標にするか」を設計段階で決めることが大切です。


どんな断熱材がある?主な種類と断熱性能の違い

結論として、建築でよく使われる断熱材は「繊維系」「発泡プラスチック系」「自然素材系」の3グループに分けられ、それぞれ断熱性能・コスト・施工性・耐火性などが異なります。

一言で言うと、「性能だけでなく、目的と環境に合う”キャラクター”の材料を選ぶ」イメージです。

繊維系断熱材:グラスウール・ロックウールなど

繊維系断熱材は、ガラスや鉱物を繊維状にしたもので、日本の住宅で最も一般的に使われています。

グラスウール:

  • 特徴:リサイクルガラスを主原料とし、耐火性・防音性に優れる。
  • 熱伝導率:一般品0.038〜0.050W/(m・K)、高性能品0.020〜0.036W/(m・K)。
  • メリット:価格が安く、入手性が高い。外壁・天井・床など幅広く使用可能。
  • デメリット:施工精度により性能差が出やすく、隙間やたるみがあると断熱性能が落ちる。

ロックウール:

  • 特徴:鉱物を高温で溶かして繊維化したもので、耐火性・吸音性に優れる。
  • 熱伝導率:0.034〜0.040W/(m・K)程度。
  • メリット:不燃材料として防耐火性能が高く、防音性能も期待できる。

繊維系は「コストとバランス重視」の選択肢として、現在も主流です。

発泡プラスチック系断熱材:ポリスチレンフォーム・ウレタンフォームなど

発泡プラスチック系断熱材は、独立気泡を多く含み、高い断熱性能を持つのが特徴です。

ビーズ法・押出法ポリスチレンフォーム(EPS・XPS):

  • 熱伝導率:0.024〜0.043W/(m・K)。
  • 特徴:外張り断熱や基礎断熱でよく使われ、断熱性と施工性のバランスが良い。

硬質ウレタンフォーム(現場発泡・ボード):

  • 熱伝導率:0.023〜0.040W/(m・K)と高い断熱性能を持つ。
  • 特徴:吹き付け施工で柱間の隙間を埋めながら断熱でき、気密性も高めやすい。
  • デメリット:材料費が高めで、燃えたとき有毒ガスが出る可能性があるため、防火対策が必要。

高性能を目指す住宅や、薄い厚みで断熱性を確保したい場合に選ばれることが多いグループです。

自然素材系断熱材:セルロースファイバー・羊毛・炭化コルクなど

自然素材系断熱材は、環境性や調湿性を重視する場合に選ばれます。

  • セルロースファイバー:古紙を主原料とする吹き込み断熱材。熱伝導率は0.040W/(m・K)程度。調湿性・防音性に優れ、隙間なく充填しやすいが価格は高め。
  • 羊毛断熱材:羊毛を防虫処理して断熱材化。熱伝導率0.039〜0.049W/(m・K)。調湿性・防虫性に優れるが、対応できる施工業者は限られ、コストも高め。
  • 炭化コルク:コルク樫を炭化させたボード。断熱・調湿・吸音に優れるが非常に高価。

一言で言うと、「環境性や調湿性まで含めて快適性を追求する」場合に検討される断熱材です。


よくある質問

Q1. 断熱性能を比較するときは何を見れば良いですか?

A1. 熱伝導率(λ値)が小さいほど断熱性能が高く、厚みを加味した熱抵抗値(R値)で比較すると実際の性能がわかりやすいです。

Q2. 断熱材は厚くすればするほど良いのでしょうか?

A2. 一定までは効果が高まりますが、厚みを増やすほどコストや施工性も悪くなり、バランスを見て決める必要があります。

Q3. HEAT20のG1・G2・G3は何が違いますか?

A3. UA値の基準が異なり、G3が最も断熱性能が高く、国の省エネ基準よりも暖房負担が大幅に小さい住宅になります。

Q4. 一番断熱性能が高い断熱材はどれですか?

A4. 一般に硬質ウレタンフォームや高性能ポリスチレンフォームはλ値が小さいですが、厚み・コスト・防火性とのバランスを見て選ぶ必要があります。

Q5. 断熱リフォームで注意すべき点は?

A5. 内部結露を防ぐために、防湿層・通気層の設計と施工が重要で、断熱材だけでなく工法に精通した業者選びが不可欠です。

Q6. 環境に優しい断熱材はありますか?

A6. セルロースファイバーや羊毛、炭化コルクなど自然素材系は環境性や調湿性に優れますが、価格と施工対応できる業者の有無も確認が必要です。

Q7. 断熱材の種類より窓の断熱の方が大事ですか?

A7. 窓は熱の出入りが多い部分なので、断熱材だけでなく高断熱サッシ・ガラスと組み合わせて家全体のUA値で最適化することが重要です。


まとめ

建築の断熱性能は、「断熱材そのものの性能(熱伝導率)」「厚みを含めた熱抵抗値(R値)」「住宅全体のUA値・HEAT20基準」の3つで考えることで、数字と実際の快適性をつなげて判断できます。

グラスウール・ロックウールなどの繊維系、ポリスチレンフォーム・ウレタンフォームなどの発泡プラスチック系、セルロース・羊毛・コルクなどの自然素材系は、それぞれ断熱性能・コスト・施工性・耐火性・環境性が異なるため、建物の用途と地域条件に合う組み合わせを選ぶことが重要です。

結論として、「この断熱材が一番」という選び方ではなく、「自分の地域で目指すUA値・HEAT20グレードを決める→それを満たせる断熱材と厚み・工法を選ぶ→その仕様に慣れた施工業者に依頼する」という順番で検討することが、快適・省エネ・耐久性を兼ね備えた建築断熱を実現するいちばん現実的な方法です。


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おもな事業:建築 × 地域活性化
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