建築と地盤調査!不同沈下を防ぐための地盤の見極め方と対策

安心できる建築のために!地盤調査の重要性と不同沈下を防ぐポイント

この記事のポイント

不同沈下は、軟弱地盤や造成の仕方(盛土・埋め戻し・地下水など)が原因で建物が部分的に沈み、ドアや窓が開きにくくなったり、基礎や壁にひび割れが生じる現象であり、事前の地盤調査と適切な対策で多くを防げます。

地盤調査には、戸建てで一般的なスクリューウエイト貫入試験(旧スウェーデン式サウンディング試験:SWS試験)をはじめ、ボーリング調査・標準貫入試験・物理探査・載荷試験などがあり、建物の規模や地盤状況に応じて選定します。

調査結果に応じて、ベタ基礎・布基礎・柱状改良・小径鋼管杭などを組み合わせることで、不同沈下リスクを低減できるため、「地盤調査の内容」「改良工法」「保証内容」の3点をセットで確認することが、安心できる建築計画のポイントです。


今日のおさらい:要点3つ

  • 不同沈下を防ぐ第一歩は、「土地選びの時点で地盤リスクを把握し、建築前に必ず適切な地盤調査を行うこと」です。
  • 地盤調査では、SWS試験やボーリング調査などを用いて、地盤の強度・層構成・地下水状況などを把握し、その結果に基づいて基礎形式と地盤改良工法を決めます。
  • 調査結果を踏まえた「ベタ基礎や杭基礎の採用」「柱状改良・表層改良などの地盤改良」「不同沈下保証の付帯」が、長期的な安心につながるため、この3点を建築前にチェックすることが重要です。

この記事の結論

結論として、安心できる建築のために不同沈下を防ぐポイントは、「①信頼できる地盤調査を行い、②結果に基づいて適切な基礎・地盤改良を選び、③万一に備えて保証を付ける」という3段階をきちんと踏むことです。

  • 一言で言うと、「調査→設計→対策→保証」の一連の流れをセットで考えることが、不安の少ない家づくりへの近道です。
  • 「不同沈下の初期兆候(外壁のひび・基礎の亀裂・建具の不具合など)は、軟弱地盤や盛土・埋め戻しの影響で発生することが多く、対策の必要性を判断するには必ず地盤調査が必要」と強調されています。
  • 地盤沈下・不同沈下の原因として、「軟弱地盤への盛土」「造成時の締固め不足」「地下水位の変化」「液状化しやすい砂質地盤」などが挙げられ、事前の調査と適切な基礎・改良工法の選定により、多くのリスクを低減できると解説されています。
  • 最も大事なのは、「地盤調査=形式的な儀式」ではなく、「設計と施工の根拠をつくるための重要な診断」であると位置付け、建築主自身も調査内容と結果、提案される対策の意味を理解しておくことです。

建築と地盤調査!不同沈下を防ぐために地盤で何を確認すべき?

不同沈下とは何か?なぜ起こるのか?

結論として、不良地盤の一部だけが大きく沈むことで建物が傾く現象が「不同沈下」です。一言で言うと、「地盤のムラが建物の傾きを生む」ということです。

主な原因として次のようなケースが挙げられています。

軟弱地盤への盛土 軟弱な粘土層や腐植土の上に盛土を行うと、盛土と建物の荷重で時間とともに沈下し、部分的な沈下差が生じやすくなります。

埋め戻し土の締固め不足 以前、池・井戸・地下室・樹木などがあった場所を埋め戻した土地では、締固め不足のまま建てると、その部分だけ後から沈むリスクがあります。

地下水位や液状化の影響 地震時に砂質地盤が液状化すると、地盤の強度が一時的に失われ、建物の一部だけが沈み込む不同沈下が発生することがあります。

国土交通省の資料でも、「不同沈下の初期段階では外壁のひびや犬走りの亀裂、室内の建具不良が兆候として現れる」とされ、早期の点検と地盤調査の重要性が示されています。

不同沈下を防ぐための「事前チェックポイント」は?

一言で言うと、「土地選びと計画の段階で、地盤リスクを見抜く」ことが重要です。

地形・履歴の確認 かつて田んぼ・沼地・河川敷・造成地だった場所は、軟弱地盤や埋め戻しの可能性が高く、不同沈下リスクも高まります。

近隣建物の状態 周辺の住宅に基礎のひび・外壁のクラック・擁壁の変形などが見られる場合、その一帯の地盤に問題がある可能性があるため注意が必要です。

ハザードマップ・液状化マップの確認 自治体が公表するハザードマップや液状化危険度マップを確認し、洪水・地震時の地盤リスクを把握しておくことも、不同沈下対策の一部になります。

これらの「目で見える情報+公的情報」に加え、最終的な判断には必ず専門家による地盤調査が必要とされています。


建築と地盤調査!不同沈下を防ぐための地盤調査と基礎・改良の選び方

一言で言うと「適切な調査×適切な基礎・改良」

結論として、不同沈下を防ぐために最も大事なのは、「地盤調査の結果を正しく読み取り、その地盤に合った基礎タイプと地盤改良を選ぶこと」です。

主な地盤調査方法と特徴

代表的な地盤調査方法として、次のようなものが挙げられています。

スクリューウエイト貫入試験(SWS試験・旧スウェーデン式サウンディング) 戸建住宅の地盤調査で最も一般的な方法で、先端にスクリューの付いたロッドを地中にねじ込みながら、必要な荷重や回転数を測定して、地盤の硬さ・締まり具合・層構成を把握します。小型機械で行え、狭小地でも調査しやすく、コストを抑えながら必要なデータを得られる点がメリットです。

ボーリング調査+標準貫入試験 地中に孔を掘り、標準貫入試験(N値試験)や土質サンプルの採取を通して、深い地層の強度・土質・地下水位を詳しく調べる方法です。中・大規模建築や、液状化・地すべり・深厚な軟弱層が疑われる場合に有効です。

物理探査・載荷試験 地表から地中の密度差などを測る物理探査や、実際に荷重をかけて沈下量を測る載荷試験は、特定箇所の支持力を直接確認する際に用いられます。

「戸建住宅ではSWS試験が一般的だが、結果だけでなく”周辺環境の観察”を合わせて総合的に評価することが重要」とされています。

調査結果を踏まえた基礎と地盤改良の選定

調査結果に応じて、どのような基礎・改良を選ぶべきかが変わります。

布基礎(連続フーチング基礎) 建物の壁下に帯状にコンクリートを打つ一般的な基礎で、地耐力が十分で均質な地盤に適しています。コストを抑えやすい一方、軟弱地盤や部分的な弱層がある場合は不同沈下リスクが高まるとされています。

ベタ基礎 建物の床下全体に鉄筋コンクリートを敷き詰める工法で、接地面積が広く荷重を分散しやすいため、地耐力が低めの地盤でも不同沈下を抑えやすい特徴があります。「ベタ基礎は沈下を均等化する作用があり、不同沈下対策として有効だが、下の軟弱層の厚さ変化や瓦礫混入などがあると、逆に不均等沈下の要因にもなり得る」と注意喚起されています。

杭基礎・小径鋼管杭・柱状改良 地表近くの地盤が軟弱で、深い位置に支持層がある場合には、小径鋼管杭や柱状改良で強固な地盤に荷重を伝える必要があります。「予算に余裕があり、とにかく沈下を抑えたい場合は杭基礎が有力な選択肢」とされています。

「基礎直下の地盤を良好な材料で置き換え・転圧する」「荷重が偏らないように基礎形状を工夫する」「液状化を考慮した工法を選ぶ」など、地盤と基礎をセットで検討する重要性が示されています。


よくある質問

Q1. 不同沈下を防ぐために、地盤調査は必ず必要ですか?

A1. はい、建物の荷重に対して地盤がどの程度の強度と均質性を持っているかを確認するために、建築基準法でも地盤調査が求められており、不同沈下対策の出発点とされています。

Q2. 戸建住宅で一般的な地盤調査方法は何ですか?

A2. 戸建住宅ではスクリューウエイト貫入試験(SWS試験・旧スウェーデン式サウンディング試験)が最も一般的で、地盤の硬さ・締まり具合・層構成を簡易かつ低コストで調べることができます。

Q3. どのような土地が不同沈下を起こしやすいですか?

A3. 元田んぼ・沼地・河川敷・造成地、軟弱地盤への盛土、締固め不足の埋め戻し地、地下水位が高い砂質地盤などは、不同沈下リスクが高いとされています。

Q4. ベタ基礎にすれば不同沈下は起きませんか?

A4. ベタ基礎は荷重を分散し不同沈下対策として有効ですが、下の軟弱層の厚さが急変していたり、瓦礫などの異物が混入していると、ベタ基礎でも不同沈下が発生する可能性があります。

Q5. 地盤改良はどのような場合に必要ですか?

A5. 調査で地耐力不足や軟弱層が確認された場合、表層改良・柱状改良・杭基礎などにより、基礎の支持力を確保し不同沈下を防ぐ対策が必要になります。

Q6. 地盤調査結果はどのように確認すればよいですか?

A6. SWS試験やボーリング調査の報告書には、支持層の深さ・地耐力・地下水位などが記載されており、設計者や調査会社の説明を受けながら、「なぜこの基礎・改良が必要なのか」を確認することが重要です。

Q7. 建築後に不同沈下が疑われる場合はどうすればいいですか?

A7. 外壁や基礎のひび、床の傾き、ドア・窓の開閉不良が続く場合は、専門会社による地盤調査と建物診断を行い、ジャッキアップ+薬液注入・再沈下防止工法など適切な補修対策を検討する必要があります。


まとめ

建築における不同沈下は、軟弱地盤・盛土や埋め戻し・地下水や液状化など、地盤側の要因が大きく、事前の地盤調査と適切な基礎・改良工法の選定によって多くを防ぐことができます。

一言で言うと、「安心な建築=地盤をよく知ること」から始まります。

戸建てではSWS試験を中心に、必要に応じてボーリングや物理探査・載荷試験を行い、地盤の強度・層構成・地下水状況を把握したうえで、布基礎・ベタ基礎・杭基礎・柱状改良などを組み合わせて不同沈下リスクを低減します。

同じ地盤条件でも、ベタ基礎や杭基礎など適切な基礎方式を選ぶことで不同沈下を抑えられる一方、地盤のムラや瓦礫混入を見落としたまま基礎を施工すると、ベタ基礎でも不同沈下が起こり得るため、「調査結果の読み取りと設計の質」が鍵になります。

結論として、「地盤調査→基礎・改良の設計→施工→保証」という一連のプロセスを、建築主と専門家が共有しながら丁寧に進めることが、不同沈下を防ぎ、長く安心して暮らせる住まいを実現するための最も現実的な対策です。


地盤や土地の安全性が気になる方へ

家づくりでは、間取りやデザインだけでなく、地盤の状態も重要なポイントになります。
地盤の強さや周辺環境によっては、地盤改良や対策が必要になるケースもあります。
事前に確認しておくことで、不同沈下などのリスクを減らすことにつながります。

「この土地の地盤は大丈夫?」「土地選びの基準を知りたい」など、
土地や家づくりに不安がある方は、考え方を整理しておくことが大切です。

住まいづくりや土地選びについて詳しく知りたい方は、
こちらも参考にしてみてください。

▶ 土地選び・家づくりの考え方はこちら
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