住宅 防災 設計はなぜ立地と建物を分けて考えてはいけないのか
本記事は、コミュニティ モノづくり 住宅とは何かで整理した「コミュニティ モノづくり 住宅」の全体像のうち、防災という判断軸に焦点を当てた記事です。住宅 防災 設計を立地条件と建物構造の両面からどのように整理すべきかを扱います。
防災は立地×構造の同時設計で決まる。住宅 防災 設計は建物性能だけで判断するものではなく、ハザード情報・地盤条件・構造計画を統合して初めて安全性が成立する。
「性能が高ければ安心」という感覚の危うさ
災害リスクの高い地域で家づくりを考えるとき、まず意識されるのは耐震等級や構造強度といった建物性能です。 等級を上げれば安全になる。構造を強くすれば安心できる。こうした考え方は自然です。
しかし、防災という観点では、建物単体の性能だけでは十分ではありません。
地震に強い家であっても、浸水想定区域の中心に建っていれば生活継続は困難になります。 高断熱住宅であっても、土砂災害危険区域であれば安全性は別の問題です。
防災は「建物」だけで完結しません。 それは、「立地」との関係性で成立します。
住宅 防災 設計の前提は立地情報の整理
防災設計の第一歩は、土地のリスクを把握することです。
- 洪水浸水想定区域
- 土砂災害警戒区域
- 液状化可能性
- 地震動想定
- 津波想定
これらは自治体のハザードマップに明示されています。しかし、単に色分けを見るだけでは判断にはなりません。
重要なのは、「どの種類の災害が、どの程度の頻度で、どの規模で想定されているか」を読み解くことです。
たとえば、浸水想定が50cmと3mでは、設計上の意味は大きく異なります。 地盤が軟弱であれば、建物重量や基礎設計の考え方も変わります。
立地のリスクを定量的に理解することが、防災設計の土台になります。
建物構造との整合という視点
立地リスクを把握したうえで、建物構造をどう設計するかが次の課題です。
地震リスクへの対応
地震動が強い地域では、耐震等級だけでなく、構造バランスや接合部の設計が重要になります。 耐力壁の配置、剛性バランス、基礎形状。 これらは単に「等級を上げる」こととは異なります。
水害リスクへの対応
浸水想定がある場合、基礎高さの設定や床レベルの計画が重要になります。 電気設備の位置や給湯器の設置高さも、防災設計の一部です。
土砂災害リスクへの対応
擁壁の設計、排水計画、敷地内の高低差処理。 これらは建物設計とは別の問題に見えますが、実際には一体で考える必要があります。
建物構造は、立地リスクに合わせて調整されて初めて意味を持ちます。
「立地」と「構造」を分けてしまうことの問題
多くの場合、土地選びと建物設計は分業的に進みます。 土地を先に決め、その後に建物を考える。あるいは、建物の仕様を先に検討する。
しかし、防災設計においては、この分離が判断ミスを生みやすくなります。
浸水想定区域であることを前提にすれば、建物コスト配分は変わります。 地盤改良が必要であれば、建物重量とのバランスを考える必要があります。
立地と構造は相互に影響し合う関係です。 どちらか一方だけで最適解を導くことはできません。
防災は「確率」の問題ではなく「継続性」の問題
災害は頻繁に起きるわけではありません。 だからこそ、「確率が低いなら問題ない」という判断が生まれやすくなります。
しかし、防災設計の本質は、発生確率ではなく「発生したときに住み続けられるか」という視点にあります。
一度の浸水で生活基盤が失われれば、その住宅は機能を停止します。 大規模地震後に居住不能になれば、地域全体の復旧も遅れます。
防災設計は、日常の安心だけでなく、非常時の継続性を支える構造設計です。
立地×構造の統合という判断軸
住宅 防災 設計を整理すると、次のような構造になります。
- 立地リスクを把握する
- そのリスクに対して建物構造を最適化する
- 非常時の生活継続性を確保する
この三段階は連続しています。
立地が安全でも構造が弱ければ意味がありません。 構造が強くても立地が危険であれば継続性は担保されません。
防災は、建物性能の問題であると同時に、土地選択の問題でもあります。
全体像を整理する
住宅 防災 設計という判断軸は、住宅の安全性という一面に焦点を当てたものです。 この考え方がどのような全体構造の中に位置づくのかを把握するには、コミュニティ モノづくり 住宅とは何かを整理する必要があります。
👉コミュニティ モノづくり住宅の構造整理|性能・防災・地域循環から考える全体像
まとめ:防災は設計思想の問題である
住宅 防災 設計は、設備を追加することでも、等級を上げることでもありません。
立地のリスクを正確に把握し、それに応じた構造計画を同時に組み立てること。 この統合的な視点がなければ、防災は成立しません。
防災は「建物だけ」の問題ではなく、「土地と構造をどう組み合わせるか」という設計思想の問題です。 立地×構造という視点で整理することで、初めて判断軸が明確になります。
住宅の判断軸には他にも「高性能住宅判断」や「耐震リノベ判断」といった視点がありますが、それぞれは別の記事で整理しています。
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