お客様の安心・安全を守り続ける無料巡回メンテナンスサービス

はじめに:建てて終わりではない、私たちの覚悟

家を建てることは、人生で最も大きな決断の一つです。しかし、私たちは建物を引き渡した瞬間が、本当のお付き合いの始まりだと考えています。

株式会社四方継では「人、街、暮らし、文化を継ぎ四方良しを実現する」という理念のもと、建物完成後も長期にわたってお客様の暮らしに責任を持ち続けています。

その具体的な取り組みが、2009年に本格化した「無料巡回メンテナンスサービス」です。「すべてのお客様に生活の安心・安全を」を合言葉に、神戸近郊にお住まいのお客様を対象として実施しています。

このサービスは単なる点検や修理ではありません。お客様の「暮らし」そのものを支え、世代を超えて受け継がれる価値ある建築を実現するための、私たちの覚悟の証です。

メンテナンスで実現する「安心の常態化」

なぜ定期メンテナンスが必要なのか

建物は生き物のようなものです。時間の経過とともに少しずつ変化し、時には予期せぬ問題が発生することもあります。

新築時は完璧だった外壁の防水機能も、数年経てば小さなひび割れから雨水が侵入する可能性があります。また、給湯器や換気システムなどの設備も、定期的なメンテナンスがなければ突然故障してしまうこともあります。

私たちの無料巡回メンテナンスでは、専門の職人が定期的にお客様のお宅を訪問し、こうした問題を早期に発見・対処します。これにより、大きなトラブルに発展する前に適切な対応ができるのです。

高性能住宅の性能を維持するために

私たちが提供する住宅は、高い技術力を誇ります。2012年には高性能ゼロエネルギー住宅「SUMIKA-ZERO(スミカゼロ)」が国土交通省のゼロエネルギー推進化住宅に認定されました。

SUMIKA-ZEROは、年間の消費エネルギーと創エネルギーの収支をゼロにする高性能住宅です。高い断熱性能と省エネ設備、太陽光発電システムなどを組み合わせることで実現しています。

しかし、どんなに高性能な住宅でも、適切なメンテナンスなしには性能を維持できません。断熱材の性能低下や換気システムの不具合は、住宅全体のエネルギー効率に大きく影響します。

定期的なメンテナンスにより、設計時の高性能を長期間にわたって維持し、お客様の快適性と経済性を両立させることができると考えています。

「常態」を追求する私たちの経営哲学

私たちの経営哲学の中核には「常態の追求」があります。常態とは、良い状態を一時的ではなく継続的に維持することを意味します。

2025年3月の継塾では「『常態』全ての成果の元になる理にじっくりと向き合ってみませんか?」をテーマに掲げました。継塾とは、私たちが定期的に開催している学びの場で、会社の理念や経営について深く考える機会です。

無料巡回メンテナンスは、まさにこの「常態」を実現するための具体的な取り組みです。お客様の安心・安全を一時的なものではなく、継続的に維持される「常態」にすることを目指しています。

神戸近郊限定の理由:地域への深いコミットメント

なぜエリアを限定するのか

無料巡回メンテナンスサービスは、神戸近郊に限定して提供しています。「良いサービスなら、もっと広いエリアで提供すればいいのに」と思われる方もいるかもしれません。

しかし、この限定には深い理由があります。それは、真の責任を果たすためです。

建物のトラブルは突然発生します。雨漏りや設備の故障など、緊急性の高い問題に対しては迅速な対応が求められます。広範囲にサービスエリアを広げてしまうと、いざという時に素早く駆けつけることができません。

神戸近郊に限定することで、緊急時でも最短時間でお客様のもとへ到着し、適切な対応を提供できる体制を維持しています。

地域密着の歴史と信頼関係

私たちは1994年、神戸市西区大津和にて大工集団「高橋組」として創業しました。創業から30年以上、一貫して地域に根ざした事業を展開してきました。

地域密着型の経営を続ける中で、多くのお客様や協力会社、職人の皆さんとの信頼関係を築いてきました。この長年の信頼関係こそが、質の高いメンテナンスサービスを提供する基盤となっています。

例えば、あるお客様からの依頼で屋根の点検を行った際、想定以上の修理が必要になったことがありました。そんな時でも、長年お付き合いのある地域の職人さんにすぐに連絡し、適切な価格で迅速に対応することができました。

「四方良し」の実現における地域社会の役割

私たちの理念「四方良し」における「四方」とは、作り手、住み手、協力会社、地域社会を指します。この中で地域社会は重要な要素の一つです。

地域を限定してサービスを提供することは、地域内の協力会社や職人との連携を密にし、地域経済の活性化にも貢献します。また、地域全体の住環境の質を向上させることで、「いい街を継ぐ」というビジョンの実現にもつながっています。

私たちは単に建物を建てるだけでなく、地域全体の価値を高めることを目指しています。無料巡回メンテナンスサービスは、そのための重要な取り組みの一つなのです。

職人の技術継承とメンテナンスの質

職人による直接施工の重要性

私たちは「職人による直接施工」を重視しています。これは、実際に建物を建てた職人が直接メンテナンスも担当することを意味します。

2003年にリフォーム事業に進出した際、職人による直接施工が大きな反響を呼びました。なぜなら、建物の構造や特徴を最もよく理解している職人が直接対応することで、より的確で質の高いサービスを提供できるからです。

例えば、ある住宅で床の一部がきしむようになった際、その建物を施工した職人が点検に行きました。職人は施工時の記憶を頼りに、問題の原因を素早く特定し、最適な修理方法を提案できました。これは、建物の詳細を知らない他の業者では難しいことです。

職人起業塾での人材育成

高品質なメンテナンスを提供するためには、優秀な職人の確保と育成が欠かせません。私たちは2013年に「職人起業塾」を開講しました。

職人起業塾は、社員大工のキャリアアップと地域の職人の活性化を目的とした教育プログラムです。これはイントラプレナーシップ、つまり社内起業家精神の醸成を目指した研修です。技術面だけでなく、経営意識も身につけることで、自律した職人を育成しています。

この取り組みは大きな成果を上げ、2016年には「一般社団法人職人起業塾」として全国展開を開始しました。現在では全国各地で、次世代の職人育成に貢献しています。

職人起業塾で学んだ職人たちは、高い技術力と責任感を持ってメンテナンス業務に取り組んでいます。彼らの存在が、お客様への質の高いサービス提供を支えているのです。

マイスター高等学院での未来の担い手育成

建設業界では深刻な職人不足が問題となっています。この課題解決のため、私たちは2023年に「マイスター高等学院」を設立・開校しました。

マイスター高等学院は、高校卒業の資格を取りながら大工など建設業における「職人」としての技術を身につけることができる教育機関です。従来の職業訓練校とは異なり、一般教養と専門技術を同時に学べる点が特徴です。

例えば、午前中は数学や国語などの一般科目を学び、午後は実際の建築現場で木材の加工や建て方などの実技を習得します。この実践的な教育により、卒業時には即戦力として活躍できる人材を育成しています。

この学院で育った若い職人たちが、将来的に神戸近郊の無料巡回メンテナンスを担い、お客様の安心を支える存在となっていきます。

暮らしの文化を支えるメンテナンスの役割

安心できる住環境が育む豊かな暮らし

住まいは単なる建物ではありません。家族が集い、思い出を育み、文化を継承していく大切な場所です。

例えば、あるお客様のお宅では、お子様の成長に合わせて間取りを変更したいというご相談をいただきました。メンテナンスで定期的に建物の状態を把握していたため、構造に影響を与えない範囲での最適な改修プランを迅速に提案できました。

その結果、お子様の勉強部屋と家族が集まるリビングの両方を確保でき、家族みんなが快適に過ごせる住環境が実現しました。このように、メンテナンスは建物を維持するだけでなく、お客様の暮らしの変化にも柔軟に対応し、豊かな暮らしを支えているのです。

つない堂による地域コミュニティの形成

私たちの事業部門である「つない堂」は、「信頼の輪を広げ、検索不要の安心安全な地域社会を作る」ことを目指しています。

2020年の「株式会社四方継」への社名変更を機に、すみれ暮らしの学校の活動はつない堂へと移行しました。つない堂では、住環境に食、学びを通して日々の暮らしを豊かにする様々な取り組みを展開しています。

現代社会では、インターネット検索に頼って業者を探すことが一般的になっています。しかし、検索結果だけでは本当に信頼できる業者かどうかを判断することは困難です。

つない堂では、実際に品質やサービスを確認した信頼できる事業者とのネットワークを構築し、お客様に紹介しています。例えば、メンテナンス以外にも、庭の手入れや家電の修理など、暮らしに関わる様々なニーズに対応できる業者をご紹介できます。

このように、無料巡回メンテナンスは建物の維持だけでなく、地域全体の信頼ネットワークの一部として、お客様の安心・安全な暮らしを総合的に支えています。

私たちの理念を体現するサービス

「継ぐ」ことの本当の意味

2020年、創立20周年を機に社名を「株式会社四方継」に変更しました。この「継ぐ」という言葉には、私たちの深い想いが込められています。

「継ぐ」とは、単に物事を受け渡すことではありません。価値あるものを次の世代により良い状態で引き継ぐことです。建物も同様で、建てて終わりではなく、長期にわたって価値を維持・向上させていくことが重要です。

無料巡回メンテナンスサービスは、この「継ぐ」という行為を具体的に実践するものです。建物を良い状態で次の世代に引き継ぐために、現在の世代が責任を持って維持管理を行う。この継続的なコミットメントこそが、真の「継承」なのです。

未来創造企業としての責任

2022年、私たちは一般社団法人日本未来企業研究所より「未来創造企業」として認定されました。これは、長期的な視点に立ち、社会課題の解決に取り組む企業として評価されたものです。

無料巡回メンテナンスサービスは、この未来創造性を示す代表例の一つです。住宅の早期劣化や突然の設備故障による住み手の不安という社会課題を、継続的な予防措置によって解決しています。

また、持続可能なビジネスモデルの探求という観点からも重要です。短期的な利益だけを追求するのではなく、お客様との長期的な信頼関係を築くことで、結果的に安定した経営基盤を構築しています。

CSVモデルの実践

CSV(Creating Shared Value)とは、企業が社会課題の解決と企業価値の向上を同時に実現する経営モデルのことです。私たちは、このCSVモデルに焦点を合わせた経営を行っています。

無料巡回メンテナンスサービスは、CSVモデルの実践例として以下のような価値を創出しています。

社会価値としては、住宅の長寿命化による資源の有効活用、地域雇用の創出が挙げられます。経済価値としては、お客様満足度の向上による紹介案件の増加、長期的な信頼関係の構築があります。

このように、社会課題の解決と企業の成長を両立させることで、持続可能な経営を実現しています。

おわりに:未来への約束

私たち株式会社四方継の無料巡回メンテナンスサービスは、単なるアフターサービスではありません。それは、お客様との未来への約束であり、私たちの理念「人、街、暮らし、文化を継ぎ四方良しを実現する」を具現化する重要な取り組みです。

神戸近郊という地域に限定することで、迅速で質の高いサービスを提供し、地域社会との深い信頼関係を築いています。職人による直接施工と継続的な人材育成により、高い技術力を維持しています。そして、建物の維持を通じて、お客様の豊かな暮らしと文化の継承を支えています。

私たちは、これからも「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり」を実践し、建築後も決して責任を手放すことなく、お客様の暮らしに寄り添い続けます。それが、未来創造企業としての私たちの使命であり、お客様への変わらぬ約束なのです。

住まいは、人生の大切な舞台です。その舞台を最高の状態で維持し、次の世代へと継承していく。私たちの無料巡回メンテナンスサービスは、その想いを形にした、お客様への贈り物です。

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