共働き世帯の味方!時短を実現する「ラク家事」住宅設計の秘訣

はじめに:なぜ今「ラク家事」が必要なのか

こんにちは。神戸市西区のものづくり工務店「つむぎ建築舎」を運営する株式会社四方継です。

私たちは日々、お客様の家づくりに携わる中で、多くの共働き世帯の方々からこんな声をお聞きします。

「仕事から帰ってきて、洗濯物を取り込んで、夕飯を作って、子どもの世話をして…時間が足りない」

「もっと効率よく家事ができる家だったら、家族との時間が増えるのに」

現代社会では共働き世帯が当たり前になり、それに伴って家事をストレスだと感じる方が非常に多くなっています。仕事と家庭の両立を図る中で、住宅は単なる住居ではなく、いかに効率よく生活を回すかという「サバイバルツール」としての役割が求められているのです。

私たちは「人、街、暮らし、文化を継ぎ、四方良しを実現する」ことを理念としており、その核心の一つが「住み手良し」、つまりお客様の生活が豊かでストレスフリーであることです。

本記事では、長年にわたり培ってきた設計・施工の経験をもとに、家事効率を最優先した住宅プランニングの具体的なノウハウをご紹介します。

動線設計が命!家事ストレスを劇的に減らす間取りの考え方

平屋という選択肢が持つ大きな意味

家事動線を考える上で、最も無駄な動作は何だと思いますか?それは「階段の上り下り」です。

洗濯物を2階のベランダに干して、1階に戻ってキッチンで夕飯の支度をして、また2階に上がって洗濯物を取り込んで…この繰り返しだけで、一日に何度も階段を往復することになります。疲れている時には、この移動が大きな負担になります。

そこで私たちがおすすめしているのが「平屋」という選択肢です。平屋は老後のバリアフリーという観点だけでなく、家事動線がワンフロアで完結するという大きなメリットがあります。洗濯、掃除、料理といった主要な家事において、階段の昇降という時間的・肉体的な負荷を完全に排除できるのです。

実際に平屋を建てられたお客様からは「洗濯が本当に楽になった」「家事の時間が以前の半分になった気がする」といった嬉しいお声をいただいています。

室内干しメインという新しい常識

共働き世帯にとって、天候に左右される外干しは大きなストレスの原因です。「今日は雨が降りそうだから、朝早く起きて洗濯しなきゃ」「急に雨が降ってきた。早く帰らなきゃ」こんな経験、ありませんか?

私たちが強く推奨しているのが「室内干しメイン」の間取りです。これには二つの大きなポイントがあります。

一つ目は、洗濯機、乾燥スペース、そして家族の衣類収納場所を可能な限り近くに配置することです。洗濯機から出した洗濯物をすぐ隣のランドリールームに干し、乾いたらそのまますぐ横のファミリークローゼットに収納する。この動線が実現できれば、洗濯物を持って家中を移動する必要がなくなります。

二つ目は、高性能な換気システムの導入です。室内干しメインにするには、湿度管理と空気の循環が不可欠です。私たちが推進するGX志向型住宅では、高い断熱性能と高効率設備により、湿気を排出するだけでなく、室内環境全体を快適に保つ設計を行っています。

ある共働きのお客様は「雨の日を気にしなくていいって、こんなに楽なんですね」と驚かれていました。小さなお子さんがいるご家庭では、特にこの効果を実感していただけます。

お客様自身も気づいていない「望み」を形にする設計プロセス

細やかなコミュニケーションの重要性

住宅設計において、私たちが最も大切にしているのが「お客様との対話」です。しかし、ただお話を聞くだけではありません。お客様ご自身がまだ気づいていない潜在的なニーズ、つまり「住まい手がまだ知らない望み」を見つけ出し、形にすることが私たちの役割だと考えています。

例えば、「洗濯が大変」というお悩みを伺った時、多くの方は「もっと広いベランダが欲しい」とおっしゃいます。しかし、本当の問題は「洗濯物を干す場所」ではなく、「洗濯から収納までの動線全体」にあることが多いのです。

私たちは女性建築設計士と大工が連携し、生活目線での提案を行っています。女性設計士の視点により、日常の家事の流れや、小さな収納ニーズ、コンセントの位置、作業スペースの高さといった、生活に密着した細部まで徹底的に検討します。

設計プロセスの透明性が信頼を生む

「家づくりって、何をどう進めているのか分からなくて不安」そんな声もよくお聞きします。

そこで私たちは、専門家としての提案から施工プロセスまで、すべてを「見える化」することを徹底しています。設計図面だけでなく、なぜこの配置がいいのか、どんな効果があるのかを丁寧にご説明し、お客様が納得して家づくりを進められるようサポートします。

施工中も定期的に現場の状況をお伝えし、完成後に隠れてしまう部分についても写真や説明でお見せしています。この透明性が、お客様との長期的な信頼関係につながっていると実感しています。

限られたスペースを最大限に活かす技術

共働き世帯では、家事と仕事、子どもの学習スペースをどう両立させるかも重要な課題です。

あるお客様から「キッチンの近くに小さなデスクが欲しい」というご要望をいただきました。料理をしながら子どもの宿題を見たり、ちょっとした仕事をしたりできるスペースです。

そこで私たちは、シナの共芯合板を使ってコンパクトなデスクを製作しました。この時に活用したのが「木取り」という技術です。これは、3×6判の合板1枚から、なるべく無駄のないように部材を取る専門技術で、限られた資源を最大限に生かしながら、コストを抑えてオーダーメイドの機能性を提供できます。

完成したデスクを見て、お客様は「ちょうどいいサイズで、使い勝手も完璧です」と喜んでくださいました。こうした造作家具の技術は、住宅全体の収納設計にも応用され、空間の有効活用につながっています。

高性能住宅が家事ストレスを根本から解消する理由

住宅性能と家事負担の深い関係

家事ストレスを考える時、見落とされがちなのが住宅の根本的な性能です。性能の低い家では、光熱費の心配、冬場の寒さ対策、カビや結露との戦いなど、住まいの維持管理自体が新たなストレスになってしまいます。

私たちが推奨するGX志向型住宅は、温室効果ガスの排出削減と経済成長の両立を目指す住宅です。具体的には、高い断熱性能と高効率設備の導入により、一次エネルギー消費量を大幅に削減します。

断熱性能が高いということは、一年中快適な室温を保ちやすいということです。冬は暖かく、夏は涼しい。冷暖房費も抑えられるため、光熱費の予測が容易になり、経済的な不安というストレスも軽減できます。

さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーを取り入れることで、環境にも家計にも優しい住まいが実現します。

国の認定を受けた確かな技術力

私たちの高性能住宅への取り組みは、2012年に開発した「SUMIKA-ZERO(スミカゼロ)」が国土交通省のゼロエネルギー推進化住宅に認定されたことからも、その確かさが証明されています。

これは単なる商品開発ではなく、お客様の長期的な生活の質を向上させるための、真剣な技術への投資です。十年以上前から高性能住宅に取り組んできた経験と実績が、今のお客様の快適な暮らしを支えています。

健康への配慮が家族の笑顔を守る

健康で快適な住環境は、家族の体調管理という家事負担を軽減します。

私たちは2012年から電磁波への対策にも取り組んでおり、見えないリスクからも住まい手の健康を守る配慮をしています。また、自然素材の採用にもこだわっています。

愛知県で施工した歯科クリニックでは、天然乾燥の愛知県産杉材を使用しました。訪れた方は「まるで自分が木の中に入ったような感覚になる」と表現されます。自然素材は環境負荷を減らすだけでなく、住む人に心理的な安定をもたらし、結果的に家事ストレスの軽減にもつながるのです。

さらに、私たちは完成後に隠れてしまう部分にもこだわります。同じクリニックで施工した左官の下地「木摺り」は、最終的には見えなくなってしまいますが、その美しい仕上がりは「隠れてしまうのがもったいない」と言われるほどです。

こうした見えない部分への丁寧な仕事が、住宅の耐久性を高め、長期的なメンテナンス負担を減らします。これこそが、私たちが目指す「受け継がれる価値のある丁寧なものづくり」なのです。

建てた後も続く安心のサポート体制

十数年にわたる無料巡回メンテナンス

住宅は建てて終わりではありません。むしろ、そこからが本当のお付き合いの始まりだと私たちは考えています。

2009年より、「すべてのお客様に生活の安心・安全を」を合言葉に、無料巡回メンテナンスサービスを実施しています(神戸近郊に限ります)。十数年にわたって継続してきたこのサービスは、地域のお客様との深い信頼関係の証です。

定期的に訪問することで、小さな不具合も早期に発見でき、大きなトラブルを未然に防ぐことができます。お客様からは「いつも見守ってもらえて安心」「困った時にすぐ相談できる」といった声をいただいています。

多様なニーズに応える設計ノウハウの蓄積

2007年には、「すべての人に夢のマイホームを」を合言葉に、規格化注文住宅sumika(スミカ)の開発・販売をスタートしました。

規格化といっても画一的なものではありません。多くのお客様のニーズを効率的に満たしながら、それぞれの家族のライフスタイルに合わせてカスタマイズできる柔軟性を持たせています。この取り組みを通じて蓄積した設計ノウハウが、現在の「ラク家事」住宅の提案にも活かされています。

次世代に技術を継承する取り組み

職人育成への本気の投資

住宅の品質を保証するのは、現在の技術だけではありません。それを継承する次世代の「作り手」の存在が不可欠です。

私たちは2023年4月に「マイスター高等学院」を設立・開校しました。これは、高校卒業の資格を取りながら、大工など建設業における職人としての技術を身につけることができる通信制高校です。

職人不足という社会課題に対応するだけでなく、お客様に長期的に質の高いサービスを提供し続けるための、未来への投資でもあります。

経営視点を持った職人の育成

さらに2013年には「職人起業塾」を開講し、2016年には一般社団法人として全国展開しました。これは職人のイントラプレナーシップ、つまり社内起業家精神を育むための取り組みです。

技術だけでなく経営視点を持ったプロフェッショナルを育成することで、お客様へ提供する建築サービスの質の持続性を保証しています。職人一人ひとりが「どうすればお客様がより快適に暮らせるか」を考え、提案できる組織づくりを目指しています。

社会的な評価と持続可能な経営

2022年には、一般社団法人日本未来企業研究所より「未来創造企業」として認定されました。これは、私たちが社会的な責任を果たし、持続可能な事業運営を行っていることの証明です。

また、「四方良し」の理念に基づき、協力会社を含めたビジネスパートナー全体も成長できる仕組みを構築しています。ものづくりに関わるすべての要素が安定することで、最終的にお客様への信頼と安心につながると考えています。

まとめ:「ラク家事」は豊かな暮らしを実現する手段

共働き世帯にとっての「ラク家事」は、単に家事を効率化するだけのものではありません。家事にかかる時間とストレスを減らすことで、家族との対話の時間が増え、趣味や自己啓発の時間が生まれ、心に余裕のある生活が実現します。

これこそが、暮らしの質を向上させる本当の意味での「サバイバルツール」なのです。

私たち株式会社四方継は、国の認定を受けた高性能住宅の実績、特殊構法にも挑戦する技術力、そして長年にわたる地域でのメンテナンス経験を統合し、「ラク家事」を実現する最適な住宅プランをご提案します。

お客様のまだ気づいていない「望み」を形にし、世代を超えて住み続けられる価値ある丁寧なものづくりを実現すること。それが私たちの「四方良し」の理念における「住み手良し」の具体的な実践です。

家事ストレスでお悩みの方、これから家づくりをお考えの共働き世帯の方は、ぜひ一度ご相談ください。あなたの暮らしが豊かになる住まいを、一緒に考えていきましょう。

ページの先頭へ